オールト雲前線基地情報部

Beyond the Oort Croud

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TeCF004 核兵器

      2016/01/02

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8月です。もうすぐAL作戦/MI作戦ですね。

技術的艦これ 第4回

今回は、長門と酒匂の最期となったクロスロード作戦、また広島、長崎で使用された、

核兵器についての解説です。

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1.質量をエネルギーとしている

まず、核兵器の特徴である核エネルギー、これは質量をエネルギーに変換するもので

E=mc^2

E:エネルギー[J]

m:質量[kg]

c:光速度[m/s]

によって計算されます。

 

また英語版ウィキペディアのリトルボーイの項目では以下のような記述があります。

Less than a kilogram of Uranium underwent nuclear fission, and of this mass only 0.6 g (0.021 oz) was transformed into a different type of energy, initially kinetic energy, then heat and radiation.[20]

引用:en.wikipedia Little Boy Design

URL:http://en.wikipedia.org/wiki/Little_Boy

this mass only 0.6g (0.021oz) was transformed into a different type of energy

「0.6グラムの質量が他の形式のエネルギーに変換された」

とあります。

たった0.6グラムをエネルギーに変えるだけであれだけの被害をもたらすことができます。

 

2.原爆と水爆で炸薬は違うが、原爆は必ず使用される

核兵器は大きくわけて原爆と水爆にわけることができます。

原爆は、重い原子が崩壊する時のエネルギーを使用する「核分裂」

水爆は、軽い原子が融合する時のエネルギーを使用する「核融合」

という反応を利用しています。

ただ、核融合反応は極めて高温、高密度な状態で発生するので、短時間でそのような状態を達成するには原爆を使用せざるを得ず、現状の水爆の点火には全て原爆が使用されます。

参考:磁気閉じ込め核融合炉の要件

http://sci.digitalmuseum.jp/project/nins03/pre_4_3.php

wikipedia 純粋水爆

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B4%94%E7%B2%8B%E6%B0%B4%E7%88%86

 

3.ガンバレル方式とインプロージョン方式

原子爆弾の点火には、ガンバレル型とインプロージョン型が存在します。

図に表すと以下のようになります。

428px-Fission_bomb_assembly_methods.svg

引用:ja.wikipedia ガンバレル型

URL:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AC%E3%83%B3%E3%83%90%E3%83%AC%E3%83%AB%E5%9E%8B#mediaviewer/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Fission_bomb_assembly_methods.svg

上がガンバレル型、下がインプロージョン型となります。

ガンバレル型の方が構造が単純ですが、2つに分割された核物質は、くっついてしまうと臨界となり、核反応が起きてしまうので安全性は低いです。

対してインプロージョン型は内蔵された核物質を爆発の圧力で圧縮(爆縮)するため、外部に使用する爆薬の起爆をナノ秒単位で同期する必要があり、高度な技術が必要とされます。

 

安全性の面から考えると現用の戦略核兵器の点火源に使用されている原爆はインプロージョン型だと考えるのが妥当でしょうか。

迎撃ミサイルによって核弾頭を破壊しても起爆しないというのも合点がいきます。

 

 

このように核兵器は通常の爆薬と異なり、

膨大なエネルギーを

複雑な機構によって解放する

というのが大きな特徴となります。

一発で艦隊どころか、都市を消し飛ばすので先進各国は厳重なセキュリティで使用を制限してる訳です。

 

 

当エントリー作成にあたり、

フォトスク様(URL:http://photosku.com/)

の画像を使用させていただきました。

ありがとうございます。

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